【常にシーラーを疑う5】

  • 2010.02.21 Sunday
  • 10:41


シーラーの感触の特徴
純正以外のシーラーは、乾燥が不完全な状態で塗装されるため、内容が塗膜によって保護され、柔らかいものが多いです。爪の先で押すと、塗装面が割れてプチプチ音がします。ドアやボンネットのシラーに限らず、全て箇所のシーラーに言える事です。

ですから、形で識別しづらいものは、シーラーの硬度を確認してください。カモフラージュ技術に長けた修理工場は、純正と変わらないほどの似たシーラーで仕上げてきますし、テープになったシーラーを使用する工場もあります。テープですと、形は均一ですが、やはりシーラーEND部分の形状が純正と違いますので、そこで判別できます。

シーラーを熟知するまでは、シーラーを爪で押す癖をつけましょう。慣れてくると、エンジンルームなどの狭い部分のシーラーには、ボールペンの先で突いただけで、識別可能になります。
※ごくまれに、純正より硬いカチカチのシーラーがあります。これは、大きな事故修理などで、シーラーを注入して塗装するまで長時間かかり、シーラーが完全乾燥してしまった場合です。硬すぎるシーラーにも注意です。


photobentudoadai.jpg

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純正のシーラー

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上の画像のように一部だけ歪むことは、古い外車にはあります。



 

【塗装面による補修の見分け方】

  • 2009.11.17 Tuesday
  • 21:45
20351502_19960921.jpg
 



前からでも後ろからでもかまいませんが、なるべく逆光を避ける位置で
塗装面に対して30度前後の角度になるようなポジションをとります。
見る箇所の目線の高さも合わせますので、しゃがみます。
通常は、バンパーの角4箇所から、離れ気味に位置を取り、
頭をスイング(上下左右に動かす)させて透かして補修波を調べます

バンパーから離れ気味にするのは、
バンパーのキズを見落とさないようにする意味です



1箇所でも塗装している箇所がわかったら、そこと塗装していない箇所を
よく比較して
違いを覚えることが基本です。


要するに、最初は塗装パターンを覚えることも必要ですが、
レベルアップには
正常な(純正の)状態をいかに画像イメージとして脳に保存できるかです。
そうすることによって、純正塗装以外にエラーが出せるのです。
 


1)パネル面に対して20〜30°位の方向から透かして見た映り具合から、波うち、曲がり、色調、などを注意して見てください。接近して見る場合は、モール類への色飛び、ホコリの混入、パネルはじのマスキングの跡などがないかなども、同時に見てください。

2)通常は1〜2メートル離れて見ますが、パールやソリッド(単色)系のなどのわかりにくい塗装は、塗装面に目を近づけて、塗装の下地の荒さを見たり、ゆず肌のようになっていないか確認しましょう。

3)あら探しをしましょう。パネルのプレスライン付近の下地があれていたり、パテ目が浮き出ていたり、フェンダータイヤハウスのアーチ部分の垂直面に補修波がでていないか、など補修塗装のあら探しをしましょう。

4)パネルのエッヂ部分の塗装が割れていて、旧塗装面が出ていれば、一目瞭然に塗装されていることがわかります。隣のパネルと色が微妙にあってない場合も、どちらかが塗装されている、もしくは両方塗装されている事がすぐわかります。




 


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【さまざまな補修塗装】

  • 2009.11.15 Sunday
  • 18:19
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一口に補修塗装といってもいろいろなタイプがあり、それを理解することが、塗装されているかどうかの見極めにも役立ちます。

1.◆塗り替え(オールペン、全塗装)オリジナルカラーに変更するとか、色あせてきたペイントを元通りにするために行われる塗装です。この場合、被塗装面の状態は大体良好で、極端な例では軽くサンドペーパーをかける程度で、直接上塗りさあれるケースもあります。

2.◆板金箇所の塗装
板金修理されたパネルの塗装で、パネル面の打痕や引っかきキズ等をパテで埋める事から始めます。

3.◆新品パネルへの塗装
新しいパネルが取り付けられた場合、補給パーツにはプライマーサフェーイサーが塗布されていて、凹もキズも無く容易な塗装です。

4.◆部分塗装
パネル1枚を塗ってしまうのではなく、パネルの一部だけが補修塗装されるケースです。塗装の切れ目は、パネルのつなぎ目やモール部分、あるいはエッヂ部分で処理されます。

5.◆ぼかし
ぼかしとは、同じ色でも塗装の新旧によって、微妙に色が違って見える影響を抑えるために、色あわせを容易にする手段として、損傷箇所以外にも広く塗装する事を言います。
全く無傷のパネルにまで、塗装してしまう事です。


【塗装の下地作りと上塗り】

  • 2009.11.13 Friday
  • 08:05
補修塗装は、下地作りと上塗りの2段階から成り立っています。そのおおまかな、作業内容とは

1.必要に応じて被塗装面の状態を整えます。
 
2.サンドペーパーで古い塗膜を削り取り、板金後の微妙な凹みをパテで埋めて、平滑な面を作り出 します。
 
3.プライマーサフェイサーで上塗りが可能な下地を完成させます。
 
4.色合わせした上塗り塗料をスプレーします。
 
美しい外観を得るためには、下地にも労力をかけなくてはいけません。しかし、これを怠っている場合、下地の目が粗くなるため容易に補修塗装を見つけることができるのです。また上塗りのとき、異物やホコリなどが混入しやすいので、それを見つけることが手がかりになることも多いです。
 



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【塗装の役割とその種類】

  • 2009.11.11 Wednesday
  • 14:33
塗装の役割は、車をいろいろな気象条件から守ることと、外観を引き立たせることの、
二つの目的があります。

ユーザーは、外観にしか興味を持たないのがふつうで、保護という面は無視されている傾向にあります。
外装にサビや腐食が発生している車のほとんどが、不完全な補修塗装をされているのです。
逆にそういった車は、補修歴や修復歴を発見しやすいのですが、外装仕上げが良好な場合は、
小さな修復歴や損傷などは見落としてしまうことがあります。


塗装のカラーは大きく3種類に分類されます。
ソリッドカラー、メタリックカラー、パールカラーの3種類です。

◆ソリッドカラーとは、単色の色です。メタリックの様なキラキラした輝きはありません。

◆メタリックカラーとは、キラキラした輝く微粒子が塗装にに混ざった感じです。一般的に最も多いのがこれです。

◆パールカラーとは、真珠の粉末の様な微粒子が塗装に混ざった感じです。一般的な色はパールホ ワイトですが、他の色でもパールはあります。


塗装にかかる経費は、上から順に安いです。パールが最も高く、作業工程も複雑です。



 
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【補修塗装】

  • 2009.11.10 Tuesday
  • 12:27
ボディーは板金などで修正された後で、損傷の痕跡を残さないように塗装されます。
塗装が不完全で、お客様にどの部分を修理したかを気づかれるようでは、プロの仕事とは言えないはずなのですが、完全な仕事をするためには、何工程ものものめんどうな作業が必要となります。
もちろん人件費が多くかかり、コストがかさむ訳です。安く済まそうとすれば、おのずと手抜きせざるおえなくなります。汚い塗装と言われるもののほとんどが、時間短縮やコスト削減のためによる、工程の手抜きによるものなのです。


当然、手抜きしていない綺麗な塗装に関しては、我々検査する側が見ても塗装しているのか、していないのか、判断がつかないものがあります。しかしながら、ほとんどの塗装は完璧ではないわけで、必ず補修波という、メーカーで生産時に塗装された場合には無い、塗装面の波打ちや細かいゆがみが見えるものです。


修理済み補修波あり





修理歴なし補修波なし

【検査における外装補修の見極めの必要性】

  • 2009.11.08 Sunday
  • 13:56
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外装(フェンダーやドアなど人間で言えば皮膚に当たる部分)が補修されている場合、インナーパーツ(内部の骨格になる部分、家で言えば柱)までダメージが及んでいる場合もあるため、外装部品の補修状態を把握することが、修復歴を発見する手がかりになる大きなヒントを得る事になります。
 
高級車や外車などは、補修跡や修復跡が発見されないように、いろいろと工夫してカモフラージュしている事が多いのです。低額車よりも、高額車になればななるほど、修復歴のレッテルが貼られる事による損失は大きいのです。

例えば、オークションで取引される平成15年のカローラフィールダーの修復歴車の価格と、正常なものの価格差は、輸出される場合などは価格差ゼロの場合もあります、まあ多くても20万ほどの差です。かたや、平成17年のセルシオは、グレードにもよりますがCインテリアS-fなどでは、時期によっては100万の差が出る事もあります。要するに、消費者も業者も、高額中古車の購入や仕入れには、細心の注意を払うべきなのです。
 
優れた修理工場が、どんなに修理跡を隠そうとしても、人の手が加えられたものには何か証拠が残るもので、それに気がつくか見落とすかで大きく運命が変わることもあるのです。まず第一に、自動車メーカーが、工場の生産ラインで製造した状態のままなのか、それとも修理工場で外装に手が加えられたものなのかを、識別する知識と技術を備える事が極めて重要なのです。




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